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タイ輸入物販はいまも参入障壁が高いのか?

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結論、まだ参入障壁は高いと思っている

個人的にはまだ高い参入障壁が存在すると考えています。

過去の記事でも述べたように、中国仕入れはアリババやタオバオといった電脳仕入れの登場により、少額資金から気軽に始められ、低リスクで試行錯誤可能な環境が整っています。競争は激しいものの、商品の選定から決済、物流手配までオンラインで完結する利便性は大きなメリットです。

これに対し、タイ仕入れにはいまだに高いハードルが存在します。統一されたオンラインプラットフォームが整備されておらず、現地言語や商習慣の違いから、直接交渉や現地とのやり取りがまだ不可欠です。そのため、オンライン操作だけで完結させるには我々のような仲介業者による商談調整、物流手配、通関サポートなどを包括的に支援する体制が必要です。

ポジショントークと言われてしまうとその通りなのですが、結局私が開拓している仕入れルートも現地に足を運び、信頼できる社長様から情報を得るなど、なかなか泥臭い行動をした結果得られたものであるのは添えておきます。

どうしてもネガティブな情報になってしまうのですが、参入障壁が高いことは大きい果実を採れることの裏返しですから、読んでもらえたらと思います。

バーツ円の為替悪化とシルバーの高騰

コロナ禍のさなか、シルバーは工業製品や電子部品などの需要拡大に伴って価格が急騰しました。また、米国でのインフレ加速によりドル高が進行し、それに連動してバーツが円に対して上昇したため、タイからの輸入コストにも大きな影響が出ています。

2019年ごろの1バーツは3.6円程度で、若干下がってきた現在においても4.2円でくすぶっている状況です。旅行で使う程度の資金ならそれほどではありませんが、数百万の仕入れとなれば数十万の差が出るわけでかなりキツイ状況は今もかわりません。それまでシルバーを商ってきたセラーも、従来のマージンを維持できず、新規仕入れを見合わせる事例が増えています。

仕入れ価格の高騰そのものが参入障壁である

現在においてタイ市場におけるシルバー仕入れを検討する際、最大の障壁になっているのは仕入れ価格の高騰そのものかもしれません。

世界的なインフレや原材料需給のひっ迫、為替変動が重なり、原価が急激に上昇しているこの状況下では、少額資本での新規参入は心理的ハードルを高めます。

もともとシルバーは原材料価格そのものが高く、まとまった利益を得ようと思うと数十グラム単位で仕入れを行うだけでも、数万円規模の投資が必要となり、初期コストの負担が大きくなります(その分高い利益率を出せます)

また、シルバーアクセサリーは生活必需品や消耗品ではないため在庫回転率が低く、現金回収までに時間を要することで長期在庫リスクが発生します。結果として、キャッシュフローへの影響が大きく、資金計画と在庫管理の両面で気をつかう必要がでてきます。

タイ経済も順調に発展している

タイ経済は近年、製造業や観光業の成長を背景に安定的に発展しています。その結果、都市部を中心に生活水準や賃金が上昇し、国内需要も拡大傾向にあります。

賃金上昇はシルバーだけでなく、革製品など各種製造品にも影響し、仕入れコスト全体を押し上げています。エネルギーコスト増大に伴う輸送費の上昇と相まって小口仕入れでは経費負担が増大します。このため、シルバー以外の商材をタイから仕入れる場合も、原価上昇による利益圧迫が避けられません。

高い利益率を意識する場合、抜本的な対策としては規模の大きいロットで無用な経費・税を削減していくことが望ましいです。

今後もタイ経済の成長が続く限り、仕入コストは上昇傾向から逃れられないため、継続的なコスト管理と戦略的な仕入れ体制の構築が参入障壁を克服する鍵となります。

それでも儲けることはできる

確かにこれまで仕入れコストや為替変動といった課題ばかりを挙げてきましたが、私はコロナ禍直前の2020年初頭に起業して以来、オンライン販路の開拓と商品ラインナップの最適化に注力してまいりました。毎年堅実に増収増益を重ね、次回の資金調達に向けて準備を進めており、調達した資金は現地サプライヤーとの関係強化やデジタルマーケティング施策の深化に活用する予定です。

私に特別能力があったわけではなく、仕入れに掛かる経費を経験を積んで適正化(無駄を省く)ようにし、仕入原価と販売価格と粗利を徹底的に計算して見通しを立てて、得た利益を使わずに次の仕入れに投じ続けたというそれだけです。

その中で貿易書類による免税や工場への直接買い付けなどを経て仕入れコストを削減していき、他のセラーより高い利益率になる行動をしてきました。もちろん、それに伴う多くの情報は先人から学んだことも多分にあり、その情報に資金を投じてきたことも要因のひとつです。

今やっている施策を続けていけば、利益率はまだ二割近く上がる見込みですし、銀影を利用してくださる事業者様への還元にもつながるでしょう。

とは言え油断はできません。世の流れは早く変化が激しいですから、それに合わせて先手先手で対応していきたいですね。

ご参考になれば幸いです。


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