1グラムあたりの銀の相場は30~40バーツ
シルバー製品の価格は製品の形の複雑さの比重が重いかと思いきや、設定されている価格の大半は銀の重さで決まります。
この銀の重さと1g当たりの銀の価格を把握しておくと、インターネットで欲しいと思う製品を見つけた場合におおよその仕入れ値を予測することができます。
現在(2024年3月)のタイにおける1g当たりの銀の相場はおよそ30バーツから40バーツ(日本円で約126円から168円)
気に入った製品があったらまず重さを調べてください。重さがわかったら上の金額をかけてください。
それがタイで作らせた場合のおおよそその商品にかかっている仕入原価になります。
原価がわかると相場観がつかみやすい
タイでシルバーの仕入れをしているとその商品を見ただけでタイで仕入れられるか、作れるか作れないかというのがある程度わかるようになってきます。
また商品の原価がわかると相手がその商品に対してどれくらいの利益を乗っけているかなども推測することができます。
「この商品って仕入れようと思ったら大体この価格だけど、これかなり利益乗っけてるな、売れるんだろうな」という判断もできます。
逆に予想できる仕入原価に対して明らかに販売価格が低い場合、在庫処分として価格を設定してるな、などもわかるようになります。
(売れなくて値下げをしている商品は価格の末尾が999になりがち。例:2,999円とか)
タイの銀の相場はいつも気に掛けておこう
以下のサイトでタイのシルバーの相場を調べることができます。
https://ja.bullion-rates.com/silver/THB/Year-5-chart.htm
この相場の過去五年を見てみると、コロナ禍にシルバーの価格が爆発的に上昇しているのがわかります。
工業製品での銀の需用(半導体電子部品関連)で高騰したとも言われますが、この相場の急上昇以来シルバーの価格は高止まりを続けています。
シルバーの原価が上がるということはそのまま仕入れ価格に跳ね返ってくるので、シルバーを商材にしている我々にとっては昨今の円安と合わせて厳しい面もあるのですが、価格が高騰しているから需要が低くなっているのかというとそうではなく、ちゃんと価格転嫁をしても充分に利益を取っていくことができる商材です。
逆に円安とこのシルバーの高騰で見切りをつけてしまったセラーも多く、ライバルが減ったという側面もあります。
シルバーは小ロットから作れてリスクが少ないのですが、ある程度利益を追求しようとすると一つあたりの単価が高額になるので、別の商材に移ってしまう方もいるのです。
ここら辺は商材を選ぶ上での得手不得手なのでどちらが正解とは言えません。
さてここまでシルバーの相場が高騰したことによる負の側面ばかりを語っていますが、相場が高騰するということは当然売値も高騰するということです。
貴金属買取業者のなんぼや様のWebサイトで買取価格を見ることができます。
https://nanboya.com/gold-kaitori/silver/silver-souba/
この記事を書いている時点のSV 925(シルバー925)の買取価格はグラムあたり107円。
例えば10gの商品で計算してみましょう。
仕入れ値は
10ḡ ✕ 30バーツ ✕ 4.2(為替レート)=1,260円
これを売却しようと思った場合。
10ḡ ✕ 107円 = 1,070円
なんと84%を取り戻すことができます。
(仕入れには当然国際輸送費であったり仕入れにかかる手数料があったりしますが、一旦そこを考慮していません)
このように、確かにシルバーは規模を大きくしようと思うとシルバーの相場価格であったり為替レートの影響を受けて仕入れが高額になることもあるんですが、仮に売れなかったとしても売却することで現金として回収が可能なのです。
これは貴金属を扱う上で非常に大きなアドバンテージなので、ぜひ銀の相場は日ごろからチェックをしてくださいね。