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物販をやっていて辛いと思うこと、その乗り越え方③ -孤独とリスクへの恐怖-

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経営者は孤独であるとよく言われる

どんなに小さなビジネスであっても、基本的に経営者には孤独がつきまとっていると感じます(友人と共同で会社を立ち上げる場合などは別にして)。会社勤めであれば、どんな仕事でもやるべきことがある程度決まっています。乱暴に言えば、会社がやらせたいこと、上司がやらせたいことに従うことで時間と引き換えにお金を得られるのです。

しかし、自分でビジネスをする以上、他人の指示で動くことはありません。

情報を得る、勉強をする、自分なりに推測する、お金を投じて行動する──これら全てを自身で行う中で何度も直面するのがリスクに対する恐怖です。そしてそれを他人と共有できない孤独感が伴うのではないかと思います。

すべてが自分の意思決定の連続

私がそもそもタイ輸入物販を始めたきっかけは、今は誰のものか忘れてしまった自営業の方が書かれたブログ記事でした。その記事には、バンコクで美しい革財布を仕入れて店頭で販売をしていることが書かれていました。なぜそこからこの商売を始めようと思ったのか、自分のことながら今となっては定かではありません。しかし、その記事を見た後に情報を集め、シルバーも商材として有名であることを知り、数十万円の予算を持って初の海外旅行兼初仕入れを行いました。今振り返っても、少し無茶だったと思います。

当然ながら、そこで仕入れた商品は利益を生むどころか大きなマイナスとなりました。そのことについては別の記事で述べています。

シルバーアクセサリーを売るうえでよくあるトラブル

商売の知識がなかった人間が手探りで始めたことですから、商品の相場観もめちゃくちゃで、原価管理もいい加減。何が売れて何が売れないかの知識も全くありませんでした。

ただ、そこで一つだけ良かったことを挙げるとすれば、「利益は出なかったが物が売れた」という経験です。

私の恩師である社長様が、「まずは1つでもいいので物を売るという喜びを味わわないと物販は続けられない」とおっしゃいました。その言葉の意味が、実際に物を売った時に深く理解できました。

自分が考え、仕入れをし、資金を投入し、販売する──これらのすべてが自分の意思決定の連続。その結果として物が売れてお金を得る。それこそが物販の本質だと思います。

私はこの「銀影」を通じてお客様に伝えたいことがあります。それは、自分のアイデアや良いと思ったものを誰かに認めてもらい、その結果としてお金を得るという喜ばしい貴重な経験です。この経験は、行動した分だけ得られます。そのような結果が得られると分かっていれば、リスクを取ってでも前進していく勇気が湧くのではないでしょうか。

リスクとどう向き合うか

まず、絶対に超えてはならないラインとして、生活を破綻させるような大金を投じて一か八かのビジネスをするのは絶対にやめましょう。それはすでにビジネスではなくギャンブルです。

私の中の基準としては、そのお金が最悪吹き飛んで一文にもならなかったとしても生活には影響がなく、各金融機関への返済においても影響のない範囲に留めておくことです。この計画を立てるには資金繰り表を作ることが好ましいですが、その話は別でまとめたいと思います。

投資の話でもよく言われますが、新しいことを始めるのであれば余剰資金の範囲内で始めましょう。さらに大金をかけていくのは、そこから芽が出てからです。芽が出た後に水をやり続けるのであって、芽が出る前に水をやっても意味がありません。

シルバーアクセサリーをオリジナルで作りたいと思った場合、まずは低ロットで作りましょう。できれば製品も金型が安く済む指輪やペンダントなどが望ましいでしょう。銀影では最低5つから製作が可能です。金型代はかかりますが、その商品がヒットすれば次から大幅に安く量産することが可能です。

仕入れにかかる諸費用など確かにありますが、商品のラインナップを広げる際は少しずつジャブを打つように広げ、最終的にはストレートパンチを狙うようにしましょう。

そういったご相談もぜひお待ちしています。

孤独が辛いなら経営者の集まりに参加するのも手

私は今のところ広い交流を持っていませんが、もし経営についてアドバイスを求めたり悩みを共有したいと思うなら、経営者が集まる場へ足を運ぶのも一つの手かもしれません。

「経営者の集まりなんてお金がかかるのでは?」と思われるかもしれません。もちろんそういったコミュニティもあります。私も勉強のためにそういったコミュニティに入っていた時期があります。別の記事でまとめていますが、商工会議所や商工会から定期的に送られてくる郵送物やホームページを確認してみてください。無料の勉強会やセミナーもたくさん行われています。

地元の商工会には入っておいたほうがいい、という話

地元で有力な税理士の先生や弁護士の先生、地元銀行の営業担当者などが登壇することも多く、地元の経営者と交流できる機会もあるでしょう。家族にも言えない、友人にも言えない悩みがあるのでしたら、ぜひ検討してみてください。

もしかしたらあなたの能力を欲する方、あなたが欲する能力を有する方に出会えるかもしれません。意外なところに出会いがあるものです。

結局は慣れでもある

私は基本的に自分のビジネスについて身の回りの人間に話すことがありません。たとえ親族であってもお金の話は関係がこじれる可能性があり、ましてや友人や知人には話せません。家族が私のビジネスについてある程度知ったのは、資金調達のために銀行員が直接家を訪ねてきたり、商工会の書類が家に届くようになった頃からです。

最初の頃は数万円、数十万円のお金を動かすだけでも心臓がバクバクしていましたが、最近は数百万円のお金を動かしても割と平然としています。それは経験から「ある程度は成功するだろう」という見込みが持てるようになったからです。ビジネスを通じて、サラリーマンとは異なる大きなリターンを見込んで、大胆な金額を一度に動かすことに慣れてしまう。感覚が麻痺するところもあるのです。

これからは私も知見を広め、お客様と出会うために、孤独な作業から少し離れて広い視野を持ちながらビジネスに励んでいきたいと思います。

今回はノウハウというより、マインドセットに近い内容になりました。

ご参考になれば幸いです。


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