シルバーは錆びるのか？
時々聞かれる質問で「シルバーは錆びますか？」と聞かれることがあります。
一般的にサビというのは金属の表面に水分が付着し外気にさらされることで酸化反応を起こして腐食することを指します。
鉄や銅などに一般的にみられる現象です。
シルバーも身に着けていると黒または茶色に変色することがあります。
さてこれはサビなのでしょうか。
シルバーは錆びない
シルバー925は銀92.5%、銅7.5%で構成された合金です。
純銀自体は非常に安定した金属で空気中の酸素や水と反応しにくいため「錆びる」という現象が起こりません。
ただ合金に使われている銅は空気中の硫黄成分と反応しやすい特性があります。
これによってシルバーは黒また茶色に変色します。
なのでこの現象は「錆びる」というより「硫化する」という表現が正しいです。
この現象は湿度の高い外気に晒したり、身に着けている場合に顕著に現れます。
シルバーが本物である一つの指標になる
この黒ずみはその金属がシルバー925である一つの指標になります。
単なる鉄は錆びますし、銀の含有量が極端に低かったりステンレス製であったりする場合はこの特有の黒ずみが出ません。
黒ずみだけで本物であるかを断定するのは問題なのですが、シルバーを見分ける上ではかなり有効な見分け方でもあります。
925の刻印と合わせてチェックしましょう。
商品価値は落ちてしまう傾向にある
シルバー925を商材に考えている事業者様にとって、この黒ずみは往々にして商品の価値を下げる傾向にあります。
（ハイブランド品で付加価値が付く場合もありますが、そんなものを仕入れることはまずないと思います）
ですので商品の保管方法は特に気を使う必要があります。
写真撮影なのでうっかり室内に放り出しているといつの間にか黒住だらけで商品にならず、結局手入れに時間を取られてしまうことになります。
商品一つ一つをビニール袋に梱包してさらにジップ付きのビニール袋にまとめておくとほぼ黒ずみの発生は抑えることができます。
高額商品の場合、もし心配ならば市販の除湿袋と一緒に保管しておくと良いでしょう。
変色したシルバーアクセサリーをきれいにする方法
もし変色してしまったら、市販の超音波洗浄機に中性洗剤を少し入れて、3〜4分洗浄すればきれいになります。
ただこの場合、いぶし銀のある製品を洗浄してしまうと、せっかくのいぶし銀が剥がれてしまうことがあるので、そういった製品はシルバー用の磨きクロスで丁寧にこすってあげるとすぐに元通りになります。
磨き用のクロスなんて、50枚入りで1000円もしないので、お手入れ用にストックしておくのもいいと思います。
超音波洗浄機もAmazonで2,000円、3,000円で売っているもので十分です。
