はじめに:シルバー925とは何か、その魅力を深堀する
この記事を見ていらっしゃる方はシルバーアクセサリーに興味を持っている方々だと思いますので、そもそもシルバー925とは何なのかについて触れたいと思います。
シルバー925、しばしばスターリングシルバーとも呼ばれるこの貴金属は、銀92.5%と銅7.5%の合金から成り、その比率がシルバー925の名前の由来です。
ちなみにこの銀に混ぜた7.5%の金属についてですが、商売をしているとお客様からよく質問されます。
金属アレルギーがある人だと結構心配してしまうのでしょうね。
確かに亜鉛やニッケルなどの合金は金属アレルギーの代表格ですが、銀影で取り扱う銀については銅が合金として使われているので絶対安全とは言い切れませんが、リスクは低くなっています。
なぜ合金にしているかというと、純銀はかなり柔らかい金属なので、他の硬度の高い金属と混ぜることでこの弱点を補強しているのです。
この硬さがシルバーアクセサリーの制作にとても使いやすいのです。
シルバー925の特徴:ホンモノ?ニセモノ?925の刻印だけでは判断できない
シルバー925製のアクセサリーに関してよくある誤解の一つが、「すべてのシルバー925のアクセサリーには必ず925の刻印が入っている。だから、刻印のないものは偽物だ」というものです。
実際には、大きさやデザインの都合上、刻印が打てない商品はたくさんあります。そのため、刻印だけを本物の指標にはしないほうがいいかもしれません。
タイの少数民族にカレン族という方々がいますが、彼らの伝統工芸であるシルバー925アクセサリーには925の刻印がないことが多いです。
銀影ではカレン族のシルバーも多く取り扱っているので、ぜひお問い合わせください!
一応、素人でもできる925の見極め方として以下を参考にしてください:
磁気テスト:
シルバー925は磁石にくっつかないのでテストの一つとして有効です。ただし、磁石にくっつかないステンレスもあるので注意が必要です。
傷をつける:
目立たないところに金属棒で傷をつけてみてください。メッキの場合、これで判定できますが、商品が傷つくので嫌ですよね。
塩素系漂白剤を付着させて変色の様子を観察:
個人的にはこれが一番いい確認方法だと思います。シルバー925は塩素系漂白剤(酸素系ではありません)を付着させるとあっというまに黒ずみます。
どこか目立たない位置にちょん付けするといいでしょうか。
ただ、ロジウムコーティングなどがされていると白ボケしたような見た目になりステンレスと間違えてしまう可能性もあります。
したがって、シルバー925のアクセサリーを選ぶ際には925の刻印だけに頼るのではなく、信頼できる販売者から購入することが質の高いシルバー925製アクセサリーを選ぶ上で最も確実な方法です。
そして、それをご提供できるのが銀影です。
アクセサリーとしてのシルバー925、貴金属としてのシルバー925
シルバー925の魅力は、その美しい輝きです。
バンコクの店に行くと、本当に感動します。指輪、バングル、ネックレス、ウォレットチェーン、ブレスレット、キーチェーン、どれもこれも美しくて魅力的です。
タイはもともと、前述したカレン族などシルバーアクセサリーの制作を業とする部族が数百年にわたって根付き、優秀な職人たちが育ち、世界でも類を見ないほどのシルバーの一大生産地として大変知名度があります。
しかし、シルバー925の魅力は単にアクセサリーとしての美しさにとどまりません。それは貴金属としての価値もまた、シルバー925を商材として取り扱う大きなメリットです。
シルバー925はジュエリーなどの用途に、シルバー950は工芸品(銀貨)の用途に、シルバー1000(銀無垢、ピュアシルバーとも)は半導体電子部品の工業製品としての需要があります。貴金属買取業者は925などの銀を買い取り、融解して純度を高めることでより高価値なシルバーに還元しています。ですからシルバー925にはアクセサリーとしての美しさ以上に、貴金属としての価値があるのです。
貴金属と言えば金のイメージが強いですが、金と同様に銀の値上がりも凄まじいです。これは商材として扱う上で非常に都合が良く、不良品や売れ残り品を袋にまとめてしばらく寝かせておけばいいのです。銀の価値が下がることは今後も考えにくく、金と同様に価値は上がり続けます。ある程度溜まったら、それをそのまま貴金属買取業者に持って行ってください。さすがに仕入れ値と同じとはいきませんが、仕入れ値の7割8割ぐらいで現金化ができます。
小売業では売れなかったものは廃棄するしかないことが多いですが、銀に関しては商品として売れなくても、ある程度元手を回収できるという凄まじいメリットがあるのです。
アクセサリーの種類:銀影が提供する豊富なラインナップ
銀影ではシルバー925の他、ガーネット、ラピスラズリ、タイガーアイなどの天然石、牛革、エイ革(スティングレイ)の財布(こちらのオリジナル制作可能)も取り扱っています。少しワシントン条約の関係で輸入に時間がかかりますが、ワニ革も手配可能です。革のみの輸入も可能です。
革製品も豊富に取り揃えており、タイは革製品のラインナップが非常に充実しています。銀と同様に、オーダーメイドでオリジナルの財布などを作ることが可能です。シルバーと革財布を組み合わせて商品を作ることもできます。
別の記事で取り上げていますが、革財布などもJTEPA(日本・タイ経済連携協定)で関税を抑えられます。こちらの商材にもご興味がありましたら、ぜひ銀影にお問い合わせください。
ケア方法:シルバー925アクセサリーの長持ちのコツ
シルバーを商材として扱う上で注意したいのが変色です。湿度の高い場所で空気に触れさせておくと、あっという間に茶色に変色します。これが味があって良い場合もありますが、売り物としてはやはりキラキラとしている方が見栄えが良いです。
まず、変色させないためにはジッパー付きビニール袋等に密閉して保存することが効果的です。もし変色してしまった場合は、市販の超音波洗浄機に中性洗剤を少し入れて、3〜4分洗浄すればきれいになります。ただし、この場合、いぶし銀のある製品を洗浄してしまうと、せっかくのいぶし銀が剥がれてしまうことがあるので、そういった製品はシルバー用の磨きクロスで丁寧にこすってあげるとすぐに元通りになります。
磨き用のクロスは50枚入りで1,000円もしないので、お手入れ用にストックしておくのも良いと思います。超音波洗浄機もAmazonで2,000円〜3,000円で売っているもので十分です。
ちなみに、貴金属買取業者に売る際には変色は関係ないので、そのまま持って行ってしまって大丈夫です。
高額の商品を劣化させないためのコーティング技術もある
高額の商品を劣化させないためのコーティング技術もあります。それは、シルバーの表面にロジウムという貴金属を薄くコーティングする加工方法です。
ロジウムは非常に高い腐食耐性を持ち、シルバーの変色を抑え、美しい輝きを長持ちさせてくれます。また、ロジウムは硬い貴金属なので、柔らかい銀を傷から守ってくれるという特性があります。色味も銀独特の鈍い光沢から非常に美しい鏡のような光沢へ変えてくれるので、アクセサリーとしての魅力も向上します。さらに、ロジウムそのものはアレルギー反応を起こしにくい金属であるため、金属アレルギーのある方にとっても身につけやすい商品となります。
ただし、弱点として加工自体がかなり値が張ります。商品の大きさにもよりますが、だいたい1つあたり900バーツ(日本円で約3,600万円)くらいかかるので、コーティング加工をする商品はなるべく大型で高価な商品に厳選すると付加価値がついて良いでしょう。コーティングの効果は身につけ始めてからだいたい3年程度は持続します。
もちろん銀影でもご希望があれば手配させていただきますので、ぜひご相談ください。