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2024年タイ仕入れ⑥最終回

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カレン族シルバーを手に入れるためチャトチャックマーケットへ

チャトチャックウィークエンドマーケット、通称「JJマーケット」は、タイのバンコクにある巨大な週末マーケットです。週末にしか開かれないので、観光客も地元の人も、週末になるとこのマーケットに大勢集まってきます。とにかく広大で、迷路のように区画が広がっているのが特徴で、約15,000以上の店舗が集まっているので、初めて訪れるとどこから見ていいのか迷ってしまうかもしれません。

ここでは、ほとんど何でも手に入ります。アンティークの家具からタイ伝統の工芸品、洋服やアクセサリー、さらには観葉植物やペットまでも販売しています。食べ物の屋台もたくさんあって、新鮮なフルーツからタイならではのストリートフードまで、さまざまな料理を楽しめます。ガパオライスやパッタイなど、タイ料理を食べながらマーケットを散策するのも楽しいですね。

それでなぜ私が週末にしか開催されないこの場所に来たかというと、ここに紹介いただいたカレンシルバーと革製品のショップがあるからです。カレンシルバーはハンドメイドの独特のデザインが魅力で、このデザインが好きなお客様が一定数いらっしゃいます。

革製品については長らくスティングレーと牛革の財布を取り扱ってきたのですが、実はもう一度ワニ革を本格的に商品として取り入れたくそのリサーチとして来てみました。

バンコク特有の湿気と熱気を感じながら、売り手と買い手のやり取りの声や、所狭しと並ぶ商品に囲まれると歩いているだけで楽しいですが、スリが多いので注意が必要です(スマホをすられそうになったことがあるのですが、チェーンでズボンとつないでいたおかげで盗まれずに済みました)

ここはとにかく広いので気に入ったお店を見つけたら売り場の上部にある番号を控えておくと次回店が探しやすく便利です。

カレンシルバーの指輪をチョイス

通訳さんの案内でシルバーのお店に向かうと、通路側に売り場がむき出しの店舗がほとんどの中、壁で囲まれた畳3畳分ほどのお店に到着しました。

うだるような暑さだったので冷房が効いているのが非常にありがたかったのですが、10分もすると今度は逆に寒くなり、パーカーの1枚でも持ってくれば良かったなとちょっと後悔しました。

商品は非常に重量のあるものから指輪のような小物まで、とにかく種類が豊富です。同じ商品でも微妙に形が違ったり、作りが違ったり、サイズが違ったりしていて、見ていて面白いのですが、売る側としては商品の企画を揃えるのが難しいため、商品選びには慎重になりました。

一応、1kgから値引きが効くらしいのですが、そこで取り扱っているシルバーはシルバー925ではなくシルバー980というかなり純度の高いシルバーで作られた商品です。1kg分買うだけの現金はさすがにもう手元になく、あまり大きく凝りすぎた商品を買って冒険することもできないので、指輪だけに注力して商品選びを開始しました。貸してもらったスケールを元に、指輪を一つ一つ棚から取り出し、サイズを計測してカゴの中に入れていきました。

ここで選んだ指輪は全てセンターにスリットが入っており、リングストレッチャーで後から指輪のサイズを変更できます。これであれば、サイズごとにまとまった在庫を仕入れなくてもテスト販売が容易にできます。こういった指輪の種類が多いのは非常に助かりました。

店主から聞いた話ですが、商品は本当にハンドメイドで作られており、商品を注文しても出来上がるのにかなり時間がかかるとのことでした。それを考えると、こうして現地に直接買い付けに行った際にある程度まとまった数を買うことを前提に訪れるべきかもしれません。

最終的に、10種類ほどの商品を選定し、合計で6万円程度の商品を購入。今後のお取引のお願いも込めて名刺交換をして、お店を後にしました。

 

センスのいいワニ革の財布

パラディウム・ワールド・ショッピングの近くに「プラチナムファッションモール」という大きなショッピングセンターがあり、その中にさまざまな革製の財布を扱っているお店がありました。しかし、前回タイを訪れた際にはそのお店がなくなっており、今回も復活していないかと期待していたものの、やはり見つかりませんでした。

そのため、豊富な店頭在庫を持つショップをしばらく見つけられずにいました。受注生産なら何でも作ってくれるお店とは長く付き合っていますが、やはり店頭に在庫が豊富にあるお店のほうが、新しい色や形を探すには便利です。そのため、今回訪れたワニ革専門のショップには大きな期待を寄せていました。

ショップには一部スティングレイの財布などもありましたが、基本的にはワニ革の財布やバッグが中心でした。デザインはオーソドックスでシンプルなもので、日本人に受けそうなスタイルが多かったです。商品の中に真っ白なクロコダイルの革がいくつかあり、一瞬ヒマラヤクロコかと思いましたが、どうやら脱色した通常のクロコダイルの革のようでした。

ヒマラヤクロコは、突然変異で革が白やグレー、シルバーに近い色を持つ特別なクロコダイルの革です。その独特な色合いは非常に珍しく、スタースティングレイと比べても希少価値が格段に高いです。市場でもほとんど見かけないため、ヒマラヤクロコを使った製品は非常に高価で、ロングウォレットでも十数万円で取引されています。

店主に確認したところ、輸入に必要な書類(CITES)も問題なく揃えられるとのことで、来年のタイ仕入れの際にはまとまった数を仕入れられるよう予算を確保しようと考えています。そうなんです、クロコダイルの革を仕入れるにはCITESが必要で、タイ政府と日本の経済産業省の両方から許可を得ないと輸入できません。

詳しくは以下の記事でまとめています。

タイ輸入におけるワシントン条約とCites(サイテス)基礎知識

ひとまず、今後の取引に向けて名刺を交換し、お店を後にしました。思いのほか早く用事が済んだものの、その夜には日本へ帰国するフライトがあったため、早めに通訳さんと解散しました。

帰りのフライトもエアージャパンで、疲れていたこともあり快適な座席で爆睡。6時間のフライトはあっという間に過ぎ、日本に無事到着しました。

今回のタイ仕入れまとめ

開業してから5年、何度もタイに行き仕入れをしてきたことで、今回は東京や大阪に出張に行くような気分でタイに来ることができました。

最初にタイに行ったとき、コンビニで買った味もわからないカップラーメンを食べたことを思い出します。屋台の食事はおろか、普通の店で食事をすることすらできず、異国の地で四苦八苦していた日々が懐かしいです。

今回は、自分のためだけの仕入れではなく、お客様にいかに価値の高いサービスを提供できるかを目的としたものでした。そのため、これまで培ったタイでの仕入れのノウハウを最大限に活かし、濃密な経験を得ることができたと思います。

当初の目的はすべて達成し、これからも銀影のサービス向上に向けてさらに頑張っていきたいと思います。

今回ご紹介した仕入れに関するご質問や、タイ物販にご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。喜んでお返事させていただきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。


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